だんだんと日々の生活の一部となってきた「副業」、追いつめられる僕ら
だんだんと生活が苦しくなってきた現代、恋愛・結婚・出産など人生のステージが変わるにつれてお金がだんだんと不足する感覚を持っている方々も多いのではないでしょうか。そうなるとまず考えるのは「副業」です。
生活難に関係しているのか、今までは副業を禁止していた企業もだんだんと副業を許可する傾向にあるようです。
いざ副業を始めよう!と意気込む方も増えてきていることでしょう。そこで、僕はふと思うのです。
副業に活かせるようなスキル、なくね?
「スキルなし」…この言葉が重くのしかかります。別になろう小説とかの話ではありませんし、そんなに軽い話でもありません。なにかしらのスキルがないと本当に副業の幅が狭くなるように感じます。かといって、手あたり次第適当な資格を取るというのも考え物です。どうせなら、自分の目的に合った資格を取りたいですよね。
そこで、僕が副業選びをするにあたって考えたことを整理してみました。皆様の思考の整理整頓の一助になれば幸いです。
まずは己を知る。僕の「副業ポテンシャル」を自己分析
本題に入る前に、考察をする僕自身のスペックを整理します。
- 年齢:30代
- 転職を考えるならそろそろ最終コーナー。副業と考えれば、まだ余裕はあるはず。
- 職業:(普通の)会社員
- 前職はコンサルタントでしたが、専門分野以外では「話し上手」「データ整理が少し得意」な一般人でしかありません。これは副業市場では、正直かなり弱いと感じました。
- スキル:オフィスソフト全般をそれなりに使える
- 弱くはないが、強くもない。オフィスワーカーなら持っていて当たり前の最低ライン、といったところ。
- 特技など:話すのが好き、ゲームが好き
- コミュニケーション能力は、そこまで低くない…はず。結局、どんな仕事でも最低限の対話は求められますしね。
- ゲーム好きが活きることはあるのか、不明です。
- 副業に充てられる時間:平日18時以降(深夜はNG)
- これでかなり選択肢が絞られてしまいます。
要するに、「副業で武器になりそうな、突出したスキルが少ない」というのが現状の課題です。
世間でおすすめされている副業についての考察、率直な意見
さて、ここからが本題です。世間で「おすすめ」されている副業について、僕のスペックで本当に可能なのか、一つずつ正直に考察していきます。
1. アンケートモニター
- どんな仕事?: 隙間時間でアンケートに答えてポイントを稼ぐ、いわゆる「ポイ活」。
- メリット: 参入障壁がすさまじく低い。スキル不要で、誰でも今すぐ始められる。
- デメリット: 単価がすさまじく低い。時給換算すると悲しくなるレベル。
- 正直な結論:【なし】
僕にとっては、時間の無駄だと感じました。この時間でゲームをしていた方が、満足度ははるかに高いです(個人の意見です)。ただ、趣味もなく、単純作業が苦でなく、他人とのやり取りが面倒な人には、選択肢としてあるのかもしれません。
【妻の体験談】
ちなみに、妻は以前がっつりアンケートモニターをやっていました。「1年続ければ、1回旅行に行けるくらいにはなる」とのこと。ただし、移動中・食事中・テレビ視聴中など、人生のあらゆる隙間時間を捧げていた模様。今は育児で休止中ですが、復活するのかは怖くて聞けません。
2. データ入力
- どんな仕事?: 企業のデータなどを指定されたフォーマットに入力していく作業。
- メリット: アンケートモニターよりは単価が少し高い。在宅でできることが多い。
- デメリット: やはり単価は低い。単純作業でありながら、顧客とのコミュニケーションが発生する。
- 正直な結論:【なくはない】
単価の低さのわりに、納期や修正依頼といった顧客とのやり取りが必要になるのがネックだと感じます。コスパが多少上がって業務っぽくなったアンケートモニターという印象。
【余談:「文字起こし」について】
会議の音声データから議事録を作成する「文字起こし」もよく挙げられます。前職で経験がありますが、これは本当にストレスが溜まりました…。専門用語が飛び交い、ぼそぼそ声で聞き取れない、雑音で遮られる…。今は高精度なAIツールもある中で、あえて人間に依頼するということは、それ相応のクオリティを求められるということでしょう。向き不向きがかなり大きい仕事です。
3. アルバイト
- どんな仕事?: 企業に雇用され、決められた業務を行う。
- メリット: 自分から仕事を探す必要がなく、指示通りに動けば給料がもらえる。精神的には一番楽かもしれない。
- デメリット: 時間的な拘束が厳しい。平日の夜や休日となると、職種が「飲食」「コールセンター」「塾講師」などに偏りがち。
- 正直な結論:【なくはない】
副業は自分で考えて動く必要があり、精神的に疲れる側面もあるので、「指示待ちでいい」というのは大きな利点です。しかし、僕の場合、平日の夜に限られるので選択肢が狭く、苦手な職種しか残らないため、現実的ではないと判断しました。
4. 投資
- どんな仕事?: 不動産や株式などを購入し、価値が上がったところで売却して利益を得る。
- メリット: うまくいけば、労働時間をかけずに大きな利益を得られる可能性がある。
- デメリット: 元手となる資金が必要。価値が下がるリスクがあり、専門的な知識も求められる。博打の側面が強い。
- 正直な結論:【一部あり】
IPO(新規公開株)やNISA枠の活用など、比較的リスクが低く、手間のかからない方法で長期的にやるならアリ。 がっつり時間をさけるなら株式も悪くないですが、本業の仕事中も株価が気になってしまいそうで怖い…。 不動産投資は、初期投資額が大きすぎて僕にとっては論外です。
5. スキル販売
- どんな仕事?: Webデザイン、プログラミング、動画編集など、自身の専門スキルを販売する。
- メリット: 高単価を狙える。本業のスキルを活かせれば、負担が少ない。
- デメリット: IT系の専門職など、本業でやっている人が圧倒的に強く、未経験からだとスクールなどで学習時間が必要で、職歴的に「本業でスキルを使用していない」という高すぎる壁が存在することから、参入ハードルが非常に高い。
- 正直な結論:【なし】 そもそも、売るスキルがないからこんなに悩んでるの! 特にWebデザインのスクールは人気ですが、僕には「センス」を売る自信がありませんでした。副業ではなく、「転職」を目指してスクールで学ぶ、というなら大いにアリだと思います。
6. 配信業(YouTuberなど)
- どんな仕事?: ゲーム配信など、動画投稿サイトで広告収入や投げ銭を得る。
- メリット: 趣味を収益にできる可能性がある。うまくいけば大きな成功を掴める。
- デメリット: 超レッドオーシャン。成功するのはほんの一握り。収益化を意識すると、趣味が仕事になり楽しめなくなるリスクがある。
- 正直な結論:【なし】
実をいうと一時期、趣味でゲーム配信をしていたからこそ言えます。なしです。収益化を目的にした途端、「視聴者のために求められる自分を演じる」「配信頻度を上げる」といった義務が生まれ、純粋にゲームを楽しめなくなる怖さを感じました。僕は趣味と仕事は分けたいタイプです。
【余談:配信について】
僕のやっていた対戦ゲームが廃れてしまったので、今は配信はしていませんが、配信で知り合った友人たちとはいまだに交流があります。僕のメンタルでは配信業を収益目的にするのは無理でしたが、大切な友人を得ることができました。目的に応じて、自分の特技を発揮する場所を設けるというのはとてもいいことだと思います。それが収益につながらなくても。
7. ブログ運営
- どんな仕事?: 記事を書き、広告(アフィリエイトなど)を掲載して収入を得る。
- メリット: 初期投資が比較的少ない。文章を書くのが好きなら、始めやすい。
- デメリット: 収益化までに時間がかかる。「続けられれば稼げる」と言われるが、ほとんどの人が1年ももたずに挫折するらしい。
- 正直な結論:【不明】
初期投資にかかる費用が少なく、物は試しでやってみるのはアリだと判断しました。 とはいえ成果が出るまで時間がかかること、成功者の数の少なさは気になるところ。
8. SNS運用代行
- どんな仕事?: 企業や個人のSNSアカウント(Instagramなど)を代わりに運用する。
- メリット: 在宅でできる。SNSが得意な人には向いている。
- デメリット: 成果を求められる。SNSのトレンドを常に追いかける必要がある。
- 正直な結論:【なし】
僕自身がSNS全般を非常に苦手としているので、選択肢にすら入りませんでした。
9.せどり(転売)
- どんな仕事?: モノを安く仕入れて、高く売る。その差額で利益を出す。
- メリット:特別な専門スキルが不要。比較的早く現金収入に繋がりやすい。趣味の延長線上で楽しめる可能性がある。
- デメリット:常に利益の出る商品を探し続ける「リサーチ力」が求められる。手間と作業量が多い。
- 正直な結論:【なくはない】
商売の原則に沿った堅実な副業だと思います。しかし、僕が懸念するのは、その労働量です。利益を出すためには、常に市場をリサーチし、店舗を回り、売れなければ価格交渉に応じ、売れれば梱包・発送作業に追われる…。これを本業と育児の合間にやることを想像すると、正直なところ「しんどい」という感想しか出てきません。好きなキャラクターのグッズを集めるのが好き、などの知識をしっかりと持っている人ならば、アリなのかもしれません。
10. 賭け事(競馬・パチンコなど)
- どんな仕事?: 副業ではないが、「副収入」と考える人もいる。
- メリット: (運が良ければ)短時間で収入を得られる。
- デメリット: 収入が不安定。負けが続くと泥沼にハマるリスクが非常に高い。
- 正直な結論:【絶対にやらない】
これは趣味の領域だと考えます。僕は負けず嫌いなので、負けたら「勝つまでやる」と熱くなってしまい、人生を壊すのが目に見えていますので、絶対やりません。
結局何を始めたんだ?僕が選んだ3つの道
巷でウワサの副業を考察した結果、僕が「これなら続けられるかも」と判断し、実際に始めた(あるいは検討中の)ものを紹介します。
その①:投資(NISAの活用)
これは「副業」というよりは「副収入」あるいは「将来のための資産形成」ですが、結論から言うと、個人的には最もおすすめできる選択肢の一つです。
そもそも「NISA」って何?怪しくないの?
投資と聞くと「リスクが怖い」「難しそう」と感じるかもしれませんが、NISA制度をうまく利用すれば、比較的そのハードルを下げることができます。
ざっくり言うと、NISAは「国が用意してくれた、投資の利益が非課税になるお得な枠」です。 本来、株などで利益が出ると約20%の税金がかかりますが、NISAの枠の中で得た利益(年間360万円の投資分まで)には、その税金がかかりません。
ネットでは「国がNISAをごり押しするのは罠だ!」といった陰謀論も見かけますが、NISAはあくまで「税金がかからなくなるお得な制度」なので、使わない手はないというのが僕の考えです。
僕のやり方:定番の投資信託を「ほったらかし」で積み立てる
僕自身、かれこれ10年近くNISAの枠を利用していますが、やっていることは非常にシンプルです。
それは、「定番と言われる投資信託を、毎月決まった額だけ買い続ける」こと。
投資信託というのは、運用のプロにお金を預けて、代わりに世界中の株などに分散投資してもらうパッケージ商品のようなものです。自分で個別の会社を分析する必要がないので、僕のような本業のある会社員には最適です。
銘柄も、いわゆる「全世界株式(オルカン)」や「S&P500」といった、世界経済の成長に乗っかるような定番で、手数料の安いものを選んでいます。
そして、毎月同じ額を買い続けることで、株価が高い時には少なく、安い時には多く買うことになり、購入価格が平準化されてリスクを抑えられます。これが所謂「ドルコスト平均法」ですね。 あとは自分の余力に応じて、毎月の積立額(例えば1万円からでもOK)を設定するだけです。
一番難しいのは「続ける胆力」。暴落は必ず来る
このやり方で最も重要なのは、テクニックではなく「何があっても放置を続ける胆力」です。むしろ、積み立てていることすら忘れておくのが吉です。
なぜなら、市場は必ず暴落します。自分の資産が日に日に減っていくのを見るのは、本当に心をすり減らします。まるで真綿で首を絞められているような感覚です。
記憶に新しいのは2020年のコロナショックによる世界同時株安です。あの時、「もうダメだ!」「やっぱり罠だったんだ!」とパニックになって売ってしまった人をたくさん見かけました。しかし、ご存じの通り、その後市場は力強く回復し、最高値を更新していきました。
暴落の最中でも「これは将来のため」と思って積立を続けられるか。その胆力こそが、この投資法で成果を出すための唯一のスキルかもしれません。
もちろん、この通りにやれば「絶対勝てる」わけではありません。あくまで「失敗しづらい」だけだということは、忘れないでください。根本的に、投資は博打です。
NISAの弱点:結局、元手がないと始まらない
そして、これがNISAを含む投資の最大の弱点です。 それは、ある程度の元手(投資額)がないと、増えるリターンも限定的だということ。
「副業が必要なくらい日々の生活費に困っているのに、投資にもお金が必要」。もはや矛盾では? 僕のやり方では、即金性のある「副業」というよりは、「利息のブレが激しい貯金」に近いのかもしれません。
ある程度貯金がある人には強くおすすめできますが、そうでなければ、別の収益が必要。 やはり、もう一本別の柱が欲しいところですね。
その②:アルバイト(超好条件なら)
副業の王道ともいえる「アルバイト」。しかし、時間と場所に縛られることが多く、子育て世代の会社員にとっては、実はかなりハードルが高い選択肢です。
僕のスタンス:「超好条件であるもの」以外はやらない
結論から言うと、僕は「奇跡的な好条件の求人が見つかった場合のみ応募する」というスタンスです。
本業と育児で心身ともに余裕がない中で、「お金のため」と割り切って苦手な仕事を始めても、消耗して続かないのが目に見えています。副業で家庭が崩壊しては本末転倒ですからね。 なので、常に求人サイトをチェックするようなことはせず、「ダメ元」で探し続けることにしました。
僕が考える「好条件」
僕が「これならやりたい!」と思える好条件は、以下の通りです。
- 仕事内容が面白い: 自分の趣味や興味の延長線上にある仕事。
- 働きやすい: 在宅OK、または本業の通勤経路の途中など、物理的な負担が少ない。
- 時間の融通が利く: 「平日の19時〜22時の間で3時間」など、こちらの都合に合わせやすい。
これら全てを満たす求人なんて、基本的には見つからないでしょう。でも、「0%ではない」と信じてアンテナだけは張っておく。そんな消極的、だけど現実的な付き合い方が、今の僕には合っているのだと思います。
その③:ブログ運営(実践中)
そして、今まさに僕が時間と労力を投下しているのが、このブログです。
なぜブログなのか?スキルなしの僕が感じた可能性
数ある副業の中からブログを選んだのは、「低リスクで始められ、続ければ自分の資産になるかもしれない」と感じたからです。
Webデザインのような専門スキルも、配信業のようなトークスキルも不要。必要なのは、PCとサーバー代、そして「書き続ける根気」だけ。文章を書くこと自体は嫌いではなかったので、「これなら挑戦できるかもしれない」と思いました。
現実:現在の収支と、かかる費用
もちろん、現状は収益ゼロです(2025年9月現在)。 それどころか、サーバー代とドメイン代で年間1〜2万円ほどの費用がかかっているので、今のところは完全な赤字です。
世の中の「ブログで稼ぐ!」という景気の良い話とは裏腹に、ちゃんとした利益を生み出すまでが非常に長く、ほとんどの人がここで挫折する、というのが現実のようです。
僕の心構え:「未来への種まき」と考える
では、なぜ赤字を垂れ流してまで続けるのか。 それは、うまくいかなくても「良い勉強代だった」と割り切れるからです。
このブログ運営を通して、Webサイトの仕組みや、文章構成力、マーケティングの基礎など、様々なことを学んでいます。これらは、たとえブログで1円も稼げなくても、本業や今後の人生で何かしら役に立つかもしれない。そう思えば、年間1〜2万円の投資は、自己投資として非常に安いと感じています。
焦らず、気楽に、自分のペースで。 このブログが将来どうなるのか、僕自身も分かりませんが、その過程もコンテンツにしてしまおうと思っています。
もしご興味があれば、このブログが収益化を達成する(あるいは挫折する)までの道のりを記録した運営日記も作成予定です。ぜひご覧ください。
(記事を作成後、リンクを添付予定です)
さいごに:最近は副業副業って簡単に言うけどさぁ…
全然簡単じゃない!
こんなに考えたのに、これが最適解だという自信はありません。息苦しい気持ちになります。 しかも、人それぞれ最適解は異なるはず。一体どうすればいいんだ。
基本給が倍くらいにならないかなぁ…と日々思っていますが、神に祈っていても始まりません。 僕の現状の結論は、「今の稼ぎで何とか家計が回っているうちに、貯金がてらNISAで投資をしつつ、ブログで副収入を得る手段を確立する努力をする。そして、奇跡的な好条件のアルバイトがないか、暇な時間に探しておく」といったところです。
余力のあるうちに動く。これが一番重要だと感じます。 副業のための勉強をするにも、ブログを運営するにも、投資をするにも、何をするにも元手(お金や時間、体力)が必要です。 手遅れ寸前になってからでは、「やりたいこと」ではなく「お金になること」を選ぶしかなくなってしまいます。そう、クレーム地獄のコールセンターとか…。
そうならないうちに、事前に準備をして動いていきたいものです。


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